AF-CBTとは

AF-CBT(Alternatives for Families:A Cognitive-Behavioral Therapy/家族のための代替案:認知行動療法)は、家族の中での言い争いや怒り、しつけや体罰などの問題を抱えた家族を支援するため、ピッツバーグ大学医学部のD.J.Kolko教授によって開発されたプログラムです。本プログラムでは、家族が安心して暮らせるようになること、親子の関係をよりよいものとすることが目指されます。米国では効果が実証されており、全米子どものトラウマティックストレス・ネットワーク(NCTSN)により、暴言や暴力などの問題をもつ家族への有効な治療プログラムとして推奨されています。

対象は養育者とその子ども(5~17歳)で、それぞれに対する個別セッションと合同セッションを組み合わせて実施されます。養育者、子、親子関係のそれぞれに介入することができ、養育者の行動だけでなく、子どもの情緒・行動上の問題にもアプローチできる点が大きな特徴です。

目標

対象

おおむね5~17歳の子どもとその養育者。
養育者には、祖父母や里親、施設の担当職員など、主に養育を担う方が含まれます。
具体的には、次のようなご家族にAF-CBTを実施することが推奨されています。
1.しつけや対処方法が、軽い体罰から虐待的行動に及ぶ養育者。または、強い怒りや敵意があったり、感情を爆発させやすい養育者。
2.深刻な問題行動や攻撃的な行動がみられる子ども。
3.強い葛藤や威圧が存在したり、個人の安全を脅かすような家族。

治療構造

AF-CBTは個人療法に位置づけられ、養育者と子どもそれぞれを対象とした個別セッションと合同セッションを組み合わせて進められます。セッションは1~2週間に1回、60~90分で実施されます。
プログラムは3つの段階、17のトピックから構成されています。主な構成要素は、それぞれの頭文字をとって「ALTERNATIVES」で表されます。

参考文献

AF-CBT Japan窓口

大正大学カウンセリング研究所
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